オルミエント ® (バリシチニブ)

有害事象ご報告のお願い(適応症:COVID-19専用)
COVID-19感染拡大防止の観点により、上記のリンクに有害事象の報告方法を掲載しております。
オルミエント®をCOVID-19の治療目的で使用し、有害事象をご経験された場合はご覧ください。

添付文書

以下は適正使用情報として、本邦における承認事項(用法・用量、適応、剤形など)以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤の使用に際しては、最新の添付文書をご確認ください。

<効能共通>オルミエント(バリシチニブ)の副作用「肝障害」の発現状況、発現機序及び発現した場合の対処法は?

肝障害の発現状況、発現機序及び発現した場合の対処法は以下の通りです。

[解説]

本剤は、国内外の試験成績に基づいて承認されました。このため、一部国内の承認効能又は効果、用法及び用量と異なる成績が含まれています。



《発現状況》

<関節リウマチ>

肝障害に関連する可能性のある有害事象が発現した患者の割合は、関節リウマチ患者を対象とした長期継続試験を含む国内外臨床試験10試験の併合解析において、バリシチニブが投与された全体集団の13.4505/3770例)でした1。また、臨床検査値において、ALTが基準値以上に上昇した患者の割合は下表のとおりです1



 


<アトピー性皮膚炎>

肝障害に関連する可能性のある有害事象が発現した患者の割合は、アトピー性皮膚炎患者を対象とした長期継続試験を含む国内外臨床試験5試験の併合解析において、バリシチニブが投与された全体集団の2.7%(44/1646例)でした2。また、臨床検査値において、ALTが基準値以上に上昇した患者の割合は下表のとおりです2

 

<円形脱毛症>

肝障害に関連する可能性のある有害事象は、円形脱毛症患者を対象とした国内外臨床試験2試験の二重盲検期間(36週及び最終投与後最長30日間)の併合解析においてバリシチニブ4 mg群の4.3%(23/540例)に発現しましたデータカットオフ日:202122日(JAHO)、2021124日(JAIR2。また、臨床検査値において、ALTが基準値以上に上昇した患者の割合は下表のとおりです2

 

<新型コロナウイルス感染症:COVID-19

ACTT-2試験ではCOVID-19の症状及び重症度を考慮し、有害事象についてはDAIDSのグレード3又は4の事象を収集しました。なお、以下に示す結果は臨床検査値異常を含まない有害事象です。

SARS-CoV-2による肺炎患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(ACTT-2試験)におけるグレード3以上の肝機能障害の発現割合は、バリシチニブ+レムデシビル併用群で4.322/507例)、プラセボ+レムデシビル投与群で7.3%(37/509例)でした3。また、臨床検査値においていずれかの投与群で2%超に発現した有害事象は、ALT増加はバリシチニブ+レムデシビル併用群で1.8%(9/507例)、プラセボ+レムデシビル投与群で3.5%(18/509例)、AST増加はそれぞれ1.2%(6/507例)、2.4%(12/509例)でした4

 

(参考:ACTT-2試験における有害事象の収集及び評価について)

ACTT-2試験ではCOVID-19の症状及び重症度を考慮し、有害事象についてはグレード3又は4の事象を収集しました。また、治験薬との関連があると判断されたグレード2以上の薬剤関連過敏症反応、グレードを問わない静脈血栓塞栓関連事象を収集しました4

Division of AIDSDAIDSTable for Grading the Severity of Adult and Pediatric Adverse Eventsを用いて、有害事象及び重篤な有害事象の重症度を評価しました。グレード25は以下のとおりです4

  • グレード2:中等度 

  • グレード3:高度 

  • グレード4:生命を脅かす可能性のある事象

  • グレード5:有害事象に関連するすべての死亡はグレード5に分類

 

《発現機序》

<効能共通>

バリシチニブによる肝酵素上昇の作用機序は不明ですが、国内外の臨床試験で基準値上限の510倍以上のトランスアミナーゼ値の上昇を伴う肝機能障害が報告されています1,2


《対処法》

<効能共通>

バリシチニブ投与中は定期的にトランスアミナーゼ値を測定してください。トランスアミナーゼ値の上昇が認められ、薬物性肝障害が疑われる場合には、バリシチニブの投与を中断してください1,2

B型肝炎ウイルスの再活性化が疑われる場合は、直ちに投与を中止せず、対応を肝臓専門医とご相談ください。「B型肝炎治療ガイドライン」5も併せてご参照ください1,2

症状は、全身症状(倦怠感、発熱、黄疸など)、消化器症状(食欲不振、吐き気、おう吐、腹痛など)、皮膚症状(発疹、じんましん、かゆみなど)等です。このような症状が出たらすぐに病院に連絡するよう、患者にご指導ください1,2


引用元

1. オルミエント 適正使用ガイド(関節リウマチ)

2. オルミエント 適正使用ガイド(アトピー性皮膚炎/円形脱毛症)

3. オルミエント 医薬品リスク管理計画書

4. オルミエント 申請資料概要COVID-19)(CTD2.5.5.1.1)(承認時評価資料)

5. 日本肝臓学会 肝炎診療ガイドライン作成委員会B型肝炎治療ガイドライン(第3.4版).20215


[略語]

ACTT-2 = Adaptive COVID-19 Treatment Trial 2

ALT = アラニンアミノトランスフェラーゼ

AST = アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ

COVID-19 = SARS-CoV-2による感染症 

SARS-CoV-2 = 重症急性呼吸器症候群コロナウイルス-2

 


最終更新日: 2022年5月30日


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