レイボー ® (ラスミジタンコハク酸塩)
以下は適正使用情報として、本邦における承認事項(用法・用量、適応、剤形など)以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤の使用に際しては、製品情報ページにある最新の電子化された添付文書をご確認ください。
レイボー(ラスミジタン)は薬剤の使用過多による頭痛(MOH)を引き起こすか?
これまでに国内外で実施された第Ⅱ/Ⅲ相試験では、因果関係が否定できないと報告された薬剤の使用過多による頭痛(MOH)はありません。 しかし、一般に片頭痛の急性期治療薬の過度な頻回使用はMOHのリスクになり得ることから、急性期治療薬の服用回数が多く頭痛日数が増加する場合などでは、MOHの可能性を考慮して、急性期治療薬の投与を中止、又は片頭痛予防薬の適応を検討するなど、適切な管理の下で使用することが重要だと考えられます。
[解説]
片頭痛や緊張型頭痛の方が、頭痛の治療薬(市販薬、鎮痛薬、トリプタン、エルゴタミン製剤など)を過剰に使用すると、頭痛の頻度が増えてきて、連日のように頭痛がおこるようになります。これを薬剤の使用過多による頭痛(MOH)といいます。1)。
痛みに対する不安から薬を早めに飲んだり、頭痛がないのに薬を飲むことなどで、MOHにならないようにするために、本剤を含め、頭痛治療薬を適切に使用し、薬剤の効果が認められない等の場合は、早めに担当医師に相談するようにご指示をお願いします。
《ラスミジタンとMOHについて》
これまでに国内外で実施された第Ⅱ/Ⅲ相試験では、因果関係が否定できないと報告された薬剤の使用過多による頭痛(MOH)はありません2)3)。
しかし、一般に片頭痛の急性期治療薬の過度な頻回使用はMOHのリスクになり得ることから、急性期治療薬の服用回数が多く頭痛日数が増加する場合などでは、MOHの可能性を考慮して、急性期治療薬の投与を中止、又は片頭痛予防薬の適応を検討するなど、適切な管理の下で使用することが重要だと考えられます2)-4)。
《MOHがレイボー添付文書に記載された背景について》
臨床試験からは発症リスクは認められていないものの、既承認のセロトニン作動性の急性期治療薬では共通して当該事象が添付文書で注意喚起されていること、非臨床試験において5-HT1F 受容体作動薬はトリプタン系薬剤と類似した薬物乱用頭痛のリスクプロファイルを示しているとの報告があること及び実臨床においては急性期治療薬に対する依存や乱用の素因のある患者等にも投与される可能性があることから、他のセロトニン作動性の急性期治療薬と同様に添付文書において、薬剤の使用過多による頭痛の可能性を考慮する必要がある旨注意喚起することが適切と考え記載しています3)。
【レイボーの重要な基本的注意】(抜粋)
8.2 片頭痛の急性期治療薬の服用日数の多い患者において、頭痛が悪化する場合には、「薬剤の使用過多による頭痛」の可能性を考慮し、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
[引用元]
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一般社団法人 日本頭痛学会HP 薬剤の使用過多による頭痛
https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_05.html (最終アクセス日:2022年7月22日)
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レイボー審査報告書
[略語]
MOH = 薬剤の使用過多による頭痛
最終更新日: 2022年07月
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