エムガルティ ® (ガルカネズマブ(遺伝子組換え))
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他の片頭痛発症を抑制する薬剤からエムガルティ(ガルカネズマブ)への切り替えのデータ(効果、安全性、注意点)は?
他の片頭痛発作の発症を抑制する薬剤からガルカネズマブへの切り替え試験は行われておらず、データはありません。 ガルカネズマブの国内外臨床試験では、前治療からのウォッシュアウト期間を設けていました。
[解説]
他の片頭痛発症を抑制する薬剤からガルカネズマブ(以下、本剤)への切り替え試験は行われておらず、データはありません。
本剤の国内外臨床試験では、標準的治療薬による前治療からのウォッシュアウト期間を設けていました。具体的なウォッシュアウト期間は以下の通りです。
他剤による片頭痛発作の予防治療で効果不十分な*片頭痛(反復性及び慢性片頭痛)患者を対象とした国際共同第III相試験(CGAW試験)では、他の片頭痛発症を抑制する薬剤の使用を、本剤投与開始の35~45日以上前に中止しました(投与開始直前のベースライン測定期間は30~40日間)1)。
CGAB・CGAI試験を除く、その他の国内第II・III相及び海外第III相試験(CGAN試験、CGAP試験、CGAG試験、CGAH試験、CGAJ試験)では、片頭痛発症を抑制する薬剤の使用をベースライン測定期間(30~40日間)の30日以上前、又は無作為割り付けの30日以上前に中止しました2,3,4,5,6,7,8)。
*国際頭痛学会のICHD第3版で定義される前兆のある又は前兆のない片頭痛、もしくは慢性片頭痛の診断基準を満たし、2~4種類の片頭痛発症を抑制する薬剤による過去の前治療が効果不十分又は安全性及び忍容性が認められず、臨床的に有用でないと判断された状態。
<切り替えに関する開業医向けガイダンス>
EU頭痛連盟9)及び米国頭痛学会10)では、他の片頭痛発症を抑制する薬剤から本剤に切り替える方法に対処するための体系的に収集されたデータはありませんが、開業医向けのガイダンスを発行しています。
◆片頭痛患者にCGRPmAbを使用する場合のその他の予防薬の管理
EHF Recommendations9)
一般的な概念としては、単剤療法が望ましいが、片頭痛患者の中には、単剤で十分な鎮痛効果が得られない人もいる。そのような場合には、これまでの薬歴や併存疾患を考慮し、異なる薬剤の併用を検討することがある。このことから、CGRPmAbとその他の予防薬の併用療法に、賛成か反対かの明確な声明を出さず、個々の検討に委ねる。
AHS Consensus Statement10)
既存の予防的治療に抗CGRPmAb療法を追加;抗CGRPmAbの有効性が確認されるまで、それ以上の変更は行わない。
[引用元]
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ガルカネズマブ(エムガルティ)申請資料概要(CTD2.7.6.7.1)
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ガルカネズマブ(エムガルティ)申請資料概要(CTD2.7.6.6.1)
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ガルカネズマブ(エムガルティ)申請資料概要(CTD2.7.6.8.1)
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ガルカネズマブ(エムガルティ)申請資料概要(CTD2.7.6.9.1)
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ガルカネズマブ(エムガルティ)申請資料概要(CTD2.7.6.10.1)
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ガルカネズマブ(エムガルティ)申請資料概要(CTD2.7.6.11.1)
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ガルカネズマブ(エムガルティ)申請資料概要(CTD2.7.6.13.1)
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ガルカネズマブ(エムガルティ)申請資料概要(CTD2.7.6.14.1)
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Sacco S, et al. J Headache Pain. 2022;23:67(CNS31666)
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American Headache Society. Headache. 2019;59(1):1-18.(CNS31582)
[略語]
AHS = 米国頭痛学会
EHF = EU頭痛連盟
ICHD = 国際頭痛分類
CGRP = カルシトニン遺伝子関連ペプチド
CGRPmAb = CGRPモノクローナル抗体
mAb = モノクローナル抗体
最終更新日: 2022年08月
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