エムガルティ ® (ガルカネズマブ(遺伝子組換え))
以下は適正使用情報として、本邦における承認事項(用法・用量、適応、剤形など)以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤の使用に際しては、製品情報ページにある最新の電子化された添付文書をご確認ください。
エムガルティ(ガルカネズマブ)の投与開始後3ヵ月で治療継続を検討する場合の効果予測の指標はあるか?
ガルカネズマブの効果予測について確立された指標はありません。
[解説]
ガルカネズマブの効果予測について確立された指標はありません。
なお、添付文書の「7. 用法及び用量に関連する注意」1)における、投与開始後3ヵ月の目安で症状の改善が認められない場合の治療継続については、主な評価試験の有効性の主要な評価期間が3ヵ月であったこと、及び慢性頭痛の診療ガイドライン2013*において、予防療法は2~3ヵ月程度の期間をかけて効果を判定する旨記載されていることを踏まえて設定されており、投与開始後3ヵ月を目安に投与継続の要否を判断するとしました2)。
治療継続については個々の患者の状態に応じて医師によりご判断ください。
*現在、医学書院から「頭痛の診療ガイドライン2021」が発刊されております
<参考>
『頭痛の診療ガイドラン2021』のCQⅡ-3-5には以下の記載があります3)。
■CQⅡ-3-5予防療法はいつまで続ける必要があるか
片頭痛予防療法の効果判定には少なくとも、2ヵ月を要する。有効性を確認したうえで、有害事象がなければ少なくとも3ヵ月、忍容性が良好であれば6-12ヵ月は予防療法を継続する。片頭痛のコントロールが良好になれば予防薬を緩徐に減量し、可能であれば中止する。(弱い推奨/エビデンスの確実性B)
また、『CGRP 関連新規片頭痛治療薬ガイドライン(暫定版)』CQ3 には以下の記載があります4)。
■CQ3:抗 CGRP 抗体(ガルカネズマブ)はどのような患者に使用するか.またどのように投与するか
米国頭痛学会のコンセンサスにおいては、3ヵ月毎(3ヵ月製剤は6ヵ月毎)に評価し、①3ヵ月平均のMHDの50%以上の減少、もしくは②MIDAS(Migraine Disability Assessment:ベースラインが11-20点の場合は5点以上の減少、20点以上の場合は30%以上の減少)、MPFID(Migraine Physical Function Impact Diary;5点以上の減少)、HIT-6(6-item Headache Impact Test;5点以上の減少)のいずれかがみられる場合を臨床的に意味のある改善としています。
[引用元]
1. エムガルティ 電子添文
2. エムガルティ 審査報告書
3. 「頭痛の診療ガイドライン」作成委員会(編). 日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会(監修). 頭痛の診療ガイドライン2021, p.210, 医学書院, 2021. https://www.jhsnet.net/pdf/guideline_2021.pdf (2022年8月31日アクセス)
4. CGRP 関連新規片頭痛治療薬ガイドライン(暫定版) https://www.jhsnet.net/guideline_CGRP.html (2022年8月1日アクセス)
最終更新日: 2022年08月
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