マンジャロ ® (チルゼパチド)

添付文書

以下は適正使用情報として、本邦における承認事項(用法・用量、適応、剤形など)以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤の使用に際しては、最新の添付文書をご確認ください。

マンジャロ(チルゼパチド)投与による胃腸関連有害事象の発現状況は?

国内第3相試験で認められた胃腸関連有害事象の発現状況は、以下のとおりでした。

[解説]

GPGO試験(SURPASS J-monoにおける胃腸関連有害事象の発現状況

日本人2型糖尿病患者を対象にチルゼパチド投与とデュラグルチド投与を比較検討した国内第3相試験であるGPGO試験(SURPASS J-mono)において認められた胃腸関連有害事象の発現割合は以下のとおり(表1)であり、主な胃腸関連有害事象は、悪心、便秘、下痢、嘔吐、腹部不快感、及び消化不良でした1


1)いずれかの投与群で発現割合が2%以上の器官別大分類「胃腸障害」の有害事象(安全性解析対象集団)[GPGO試験(SURPASS J-mono)]1

基本語

チルゼパチド5 mg

N=159

チルゼパチド10 mgN=158

チルゼパチド15 mg

N=160

デュラグルチド 0.75 mg

N=159

胃腸関連
有害事象

8150.9

7648.1

8653.8

5031.4

悪心

1911.9

3119.6

3220.0

127.5

便秘

2415.1

2817.7

2213.8

1710.7

下痢

2717.0

148.9

1811.3

116.9

嘔吐

138.2

85.1

1911.9

21.3

腹部不快感

106.3

117.0

1610.0

42.5

消化不良

95.7

85.1

106.3

21.3

腹部膨満

63.8

42.5

74.4

21.3

腹痛

42.5

21.3

74.4

31.9

胃食道逆流性

疾患

10.6

21.3

74.4

31.9

上腹部痛

10.6

42.5

42.5

21.3

齲歯

21.3

42.5

10.6

42.5

MedDRA/J ver23.1  発現例数(%


各投与群で胃腸関連有害事象が1件以上報告された患者のうち、最悪重症度が軽度又は中等度であった患者の割合は以下のとおりでした1


  • チルゼパチド5 mg群(81例):100%

  • チルゼパチド10 mg群(76例):98.7%

  • チルゼパチド15 mg群(86例):98.8%

  • デュラグルチド0.75 mg群(50例):96.0%


重篤な胃腸関連有害事象は6件(チルゼパチド5 mg群:2例、チルゼパチド10 mg 群:1例、チルゼパチド15 mg群:2例、デュラグルチド0.75 mg群:1例)認められました1


最悪重症度別の悪心、嘔吐、下痢及び便秘の発現割合は以下のとおり(表2)でした。


2)試験期間全体での悪心、嘔吐、下痢及び便秘の最悪重症度別の発現割合(安全性解析対象集団)[GPGO試験(SURPASS J-mono)]1

基本語

チルゼパチド
5 mg

N=159

チルゼパチド
10 mg
N=158

チルゼパチド
15mg

N=160

デュラグルチド
0.75 mg

N=159

悪心

11.9

19.6

20.0

7.6

軽度

10.7

19.0

20.0

6.9

中等度

1.3

0.0

0.0

0.6

高度

0.0

0.6

0.0

0.0

嘔吐

8.2

5.1

11.9

1.3

軽度

8.2

5.1

10.6

1.3

中等度

0.0

0.0

1.3

0.0

高度

0.0

0.0

0.0

0.0

下痢

17.0

8.9

11.3

6.9

軽度

14.5

8.9

11.3

6.9

中等度

2.5

0.0

0.0

0.0

高度

0.0

0.0

0.0

0.0

便秘

15.1

17.7

13.8

10.7

軽度

15.1

17.1

13.8

10.1

中等度

0.0

0.6

0.0

0.6

高度

0.0

0.0

0.0

0.0

MedDRA/J ver23.1           発現割合%                                              


また、悪心、嘔吐、下痢、及び便秘の持続期間の中央値は、3日(範囲:236日)でした2


GPGP試験(SURPASS J-comboにおける胃腸関連有害事象の発現状況

日本人2型糖尿病患者を対象にチルゼパチドと経口血糖降下薬の併用療法について検討した国内第3相試験であるGPGP試験(SURPASS J-combo)において認められた胃腸関連有害事象の発現割合は以下のとおり(表3)であり、主な胃腸関連有害事象は、悪心、便秘、下痢、嘔吐、及び腹部不快感でした1


3)いずれかの投与群で発現割合が1%以上の器官別大分類「胃腸障害」の有害事象(安全性解析対象集団)[GPGP試験(SURPASS J-combo)]1



基本語

チルゼパチド
5 mg

N=148

チルゼパチド
10 mg
N=147

チルゼパチド
15 mg

N=148

胃腸関連有害事象

6141.2

6745.6

8255.4

悪心

149.5

2013.6

4027.0

便秘

128.1

2013.6

2214.9

下痢

117.4

2013.6

2013.5

嘔吐

42.7

117.5

1510.1

腹部不快感

96.1

74.8

85.4

消化不良

64.1

117.5

53.4

腹部膨満

53.4

64.1

64.1

胃食道逆流性疾患

42.7

64.1

42.7

上腹部痛

21.4

42.7

53.4

軟便

10.7

21.4

32.0

胃腸障害

10.7

0

42.7

腹痛

10.7

21.4

21.4

MedDRA/J ver23.1  発現例数(%


各投与群で胃腸関連有害事象が1件以上報告された患者のうち、最悪重症度が軽度又は中等度であった患者の割合は以下のとおりでした1


  • チルゼパチド5 mg群(61例):100%

  • チルゼパチド10 mg群(67例):100%

  • チルゼパチド15 mg群(82例):98.8%


重篤な胃腸関連有害事象は、チルゼパチド15 mg群の1例(α-グルコシダーゼ阻害剤併用)に認められました1


最悪重症度別の悪心、嘔吐、下痢及び便秘の発現割合は以下のとおり(表4)です。


4)試験期間全体での悪心、嘔吐、下痢及び便秘の最悪重症度別の発現割合(安全性解析対象集団)[GPGP試験(SURPASS J-combo)]1


チルゼパチド5 mg
N=148

チルゼパチド10 mg
N=147

チルゼパチド15 mg
N=148

悪心

149.5

2013.6

4027.0

軽度

138.8

1711.6

3825.7

中等度

10.7

32.0

21.4

高度

0.0

0.0

0.0

嘔吐

42.7

117.5

1510.1

軽度

42.7

106.8

1510.1

中等度

0.0

10.7

0.0

高度

0.0

0.0

0.0

下痢

117.4

2013.6

2013.5

軽度

117.4

2013.6

1812.2

中等度

0.0

0.0

21.4

高度

0.0

0.0

0.0

便秘

128.1

2013.6

2214.9

軽度

128.1

1912.9

2214.9

中等度

0.0

10.7

0.0

高度

0.0

0.0

0.0

MedDRA/J ver23.1                                    発現例数(発現割合%)                                                 



悪心、嘔吐、下痢及び便秘の初回発現タイミング≫

国内第3相試験[GPGO試験(SURPASS J-mono)及びGPGP試験(SURPASS J-combo)]において、以下に示すKaplan-Meier曲線から、患者の大部分で悪心、嘔吐、下痢及び便秘の初回発現は用量漸増期間中であったことが示されています1


1)悪心、嘔吐、下痢及び便秘の初回発現までの時間(安全性解析対象集団)GPGO試験(SURPASS J-mono)]1


2)悪心、嘔吐、下痢及び便秘の初回発現までの時間(安全性解析対象集団)GPGP試験(SURPASS J-combo)]1



[引用元]

  1. マンジャロ申請資料概要CTD2.7.4.4.2.1(承認時評価資料)

  2. マンジャロ申請資料概要CTD2.7.6.19.2(承認時評価資料)

  3. マンジャロ申請資料概要CTD2.7.6.19.1(承認時評価資料)

  4. Inagaki N, Takeuchi M, Oura T, et al. Efficacy and safety of tirzepatide monotherapy compared with dulaglutide in Japanese patients with type 2 diabetes (SURPASS J-mono): a double-blind, multicentre, randomised, phase 3 trial. Lancet Diabetes Endocrinol. 2022;10(9):623-633.HMN30759

  5. マンジャロ申請資料概要CTD2.7.6.20.1(承認時評価資料)

  6. Kadowaki T, Chin R, Ozeki A, et al. Safety and efficacy of tirzepatide as an add-on to single oral antihyperglycaemic medication in patients with type 2 diabetes in Japan (SURPASS J-combo): a multicentre, randomised, open-label, parallel-group, phase 3 trial. Lancet Diabetes Endocrinol. 2022;10(9):634-644.HMN30760) 


[略語]

MedDRA=ICH国際医薬用語集

SU=スルホニルウレア

SGLT2=ナトリウム・グルコース共役輸送体2



GPGO試験(SURPASS J-mono) 試験概要3,4

試験デザイン

III相、多施設共同、無作為化、実薬対照、二重盲検、並行群間試験

対象

食事・運動療法で血糖コントロールが不十分な日本人2型糖尿病患者 636

方法

チルゼパチドは週1回、52週間皮下投与した。チルゼパチド5 mg群、10 mg群及び15 mg群のいずれでも初回投与量を2.5 mgとし、維持用量に達するまで4週間ごとに2.5 mgずつ増量し、維持用量を5 mg10 mg又は15 mgとした。用量漸増期間は最大24週間であり、最も用量漸増期間が長いチルゼパチド15 mg群では、20週間かけてチルゼパチド15 mgまで増量した後に、維持用量を4週間投与して定常状態に到達させた。

デュラグルチドは、0.75 mgを週1回、52週間皮下投与した。


GPGP試験(SURPASS J-combo) 試験概要5,6

試験デザイン

III相、多施設共同、無作為化、非盲検、長期投与、併用療法試験

対象

経口血糖降下薬の単独療法で血糖コントロールが不十分な日本人2型糖尿病患者 443

方法

チルゼパチドは週1回、52週間皮下投与した。チルゼパチド5 mg群、10 mg群及び15 mg群のいずれでも初回投与量を2.5 mgとし、維持用量に達するまで4週間ごとに2.5 mgずつ増量し、維持用量を5 mg10 mg又は15 mgとした。

チルゼパチドの投与期間中に併用した経口血糖降下薬はスルホニルウレア剤(SU薬)、ビグアナイド系薬剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、速効型インスリン分泌促進剤(グリニド薬)又はSGLT2阻害剤であり、低血糖の発現により用量調整が必要になった場合を除き、一定の投与量を維持した。



最終更新日: 2022年9月05日


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