トルツ ® (イキセキズマブ(遺伝子組換え))
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トルツ(イキセキズマブ)が結合するインターロイキン(IL)-17Aは、正常時、乾癬罹患時はどのような状態になっているか?
正常時には、細胞外病原体に対しT細胞サブセットが適切に活性化され、細胞外病原体の排除に働くほか、メモリーT細胞が産生されます。乾癬罹患時にはTh17 細胞の過剰な活性化及びインターロイキン(IL)-17A の過剰な産生が生じていると考えられています。
[解説]
[正常時]
インターロイキン(IL)-17Aの主要な機能は、細胞外細菌及び真菌の感染に対する宿主防御、好中球の恒常性維持及び病原性の慢性炎症の誘導です1) 2)。正常時には、細胞外病原体に対しT細胞サブセットが適切に活性化され、細胞外病原体の排除に働くほか、メモリーT細胞が産生されます。
[乾癬罹患時]
乾癬患者の皮膚において、IL-17A発現の増加、血中及び病変部位のTh17細胞数増加が報告されています3)~5)。また、関節症性乾癬患者においても、血中のTh17細胞の増加6)、皮膚病変及び滑液中のIL-17A発現量の増加が報告されています7)。したがって、乾癬罹患時にはTh17細胞の過剰な活性化及びIL-17Aの過剰な産生が生じていると考えられています8) 9)。
[引用元]
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最終更新日: 2022年08月
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