トルツ ® (イキセキズマブ(遺伝子組換え))
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トルツ(イキセキズマブ)の乾癬患者を対象とした第III相臨床試験はそれぞれどのような特徴を持つか?
乾癬患者を対象とした第III相臨床試験(UNCOVER-1、2、3、IXORA-P)のうち、UNCOVER-1、2では、12週時のレスポンダーの持続効果を60週時まで評価しました。UNCOVER-2、3では、プラセボ及びエタネルセプトとの比較を行いました。日本人乾癬患者を対象とした第III相臨床試験(UNCOVER-J)では、日本人において非盲検下で長期の有効性及び安全性を検討しました。IXORA-Pでは、投与間隔の違いによる有効性を検討しました。
[解説]
乾癬患者を対象とした第III相臨床試験(UNCOVER-1、2、3、IXORA-P)のうち、UNCOVER-1、2では、12週時のレスポンダーの持続効果を60週時まで評価しました。UNCOVER-2、3では、プラセボ及びエタネルセプト*との比較を行いました。日本人乾癬患者を対象とした第III相臨床試験(UNCOVER-J)では、日本人において非盲検下で長期の有効性及び安全性を検討しました。IXORA-Pでは、投与間隔の違いによる有効性を検討しました。
UNCOVER-1、2、3の試験デザインはいずれも、イキセキズマブ80 mgをQ4W又はQ2W投与をしたときの12週間の導入投与期間におけるイキセキズマブの有効性をプラセボと比較しています1)。
・UNCOVER-1では、CASPAR(classification criteria for psoriatic arthritis)基準に基づき関節症性乾癬と診断された被験者(日本人のみ)も組み入れられ、関節症状に対する有効性の評価も行われました。
・UNCOVER-1及びUNCOVER-2ではイキセキズマブの有効性の維持効果を検討するため、12週時にレスポンダーをプラセボ投与群、イキセキズマブQ12W投与群又はイキセキズマブQ4W投与群に再無作為化し、維持投与期間(60週時)の有効性の維持、再発までの期間、リバウンド及び再発後再投与による有効性を評価しました。
・UNCOVER-2及びUNCOVER-3では、プラセボに加えて実薬対照であるエタネルセプト*ととも有効性を比較しました。
・UNCOVER-Jは、被験者がすべて日本人で、乾癬患者(尋常性乾癬、関節症性乾癬)、膿疱性乾癬(汎発性)患者及び乾癬性紅皮症患者に対して、非盲検下でイキセキズマブ投与したときの長期の有効性及び安全性を評価しました2)。
・IXORA-Pでは、イキセキズマブQ2W投与とQ4W投与の有効性を比較することが主な目的でした。また、イキセキズマブQ4W/Q2W投与(連続2回の来院でsPGA2以上が認められた場合にイキセキズマブをQ4WからQ2Wへ投与間隔を短縮する)の有効性をQ4W投与と比較することが副次的目的として設定されました3)。
*エタネルセプトは、本邦では乾癬に対する適応がありません。
[引用元]
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トルツ(尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症)申請資料概要CTD2.7.3.1.1.3(承認時評価資料)
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トルツ(尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症)申請資料概要CTD2.7.6.9(承認時評価資料)
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R G Langley et al. Br J Dermatol. 2018 Jun;178(6):1315-1323. (AIM00635)
最終更新日: 2022年08月
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