トルツ ® (イキセキズマブ(遺伝子組換え))

添付文書

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トルツ(イキセキズマブ)の血球減少に関連する有害事象の発現状況は?

トルツの臨床試験における血球減少に関連する有害事象の発現状況について、乾癬患者を対象とした臨床試験での血球減少に関連する主な有害事象は、好中球減少症及び好中球数減少で、発現割合は好中球減少症が0.5%(21例/4204例)、好中球数減少は0.1%(6例/4204例)でした。強直性脊椎炎患者を対象とした第III相臨床試験の全トルツ併合解析において、7例(1.1%)に好中球減少症又は白血球減少症が発現しました。

[解説]

トルツの臨床試験における血球減少に関連する有害事象の発現状況は以下のとおりでした。


乾癬患者における発現状況

乾癬患者を対象とした臨床試験において認められた血球減少に関連する主な有害事象は、好中球減少症及び好中球数減少で、発現割合は好中球減少症が0.5%21/4204例)、好中球数減少は0.1%6/4204例)でした。全体を通して重篤な有害事象は認められず、試験中止に至った有害事象は好中球減少症の2例及び血小板減少症の1例でした。


【導入投与期間(UNCOVER-123)】1)

乾癬患者を対象とした第III相臨床試験(UNCOVER-123)の導入投与期間(12週まで)において、1件以上の血球減少に関連する有害事象が認められた被験者の割合は、トルツ投与併合群で0.6%15/2328例)、トルツQ4W投与群で0.5%6/1161例)、トルツQ2W投与群で0.8%9/1167例)、プラセボ投与群で0.4%3/791例)であり、投与群間に差は認められませんでした。また、いずれの投与群でも、血球減少に関連する重篤な有害事象及び試験中止に至った有害事象は認められませんでした。


<白血球減少>

白血球減少症及び白血球数減少の発現割合は、トルツ投与併合群でそれぞれ0.04%1/2328例)及び0.1%2/2328例)であり、プラセボ投与群ではいずれも認められませんでした。トルツ投与併合群で発現が認められた3例は、いずれもトルツQ2W投与群の被験者でした。

<好中球減少>

UNCOVER-123の導入投与期間(12週まで)において、最も多く認められた有害事象は好中球減少症及び好中球数減少で、発現割合はトルツ投与併合群でそれぞれ0.3%7/2328例)及び0.1%2/2328例)、プラセボ投与群でそれぞれ0.1%1/791例)及び0%0/791例)でした。

また、臨床検査値のデータを解析した結果、Grade2<1.5-1.0×109/L)以上の好中球減少が認められた被験者の割合は、トルツ投与併合群で2.3%53/2318例)であり、プラセボ投与群の0.5%4/787例)と比較して高くなりました。Grade3<1.0-0.5×109/L)以上の好中球減少が認められた被験者の割合は、トルツ投与併合群で0.1%3/2318例)であり、プラセボ投与群の0.1%1/787例)と同じでした2)

<リンパ球減少>

リンパ球減少症の発現割合は、トルツ投与併合群で0.1%2/2328例)、プラセボ投与群で0.1%1/791例)に認められました。トルツ投与併合群で発現が認められた2例はいずれもトルツQ4W投与群の被験者でした。

<血小板減少>

血小板減少症の発現割合は、トルツ投与併合群で0.2%4/2328例)、プラセボ投与群では認められませんでした。トルツQ4W投与群及びトルツQ2W投与群では、いずれも0.2%2/1161例)及び0.2%2/1167例)に認められました。


【維持投与期間(UNCOVER-12)】3)

乾癬患者を対象とした第III相臨床試験(UNCOVER-12)の維持投与期間(1260週)において、1件以上の血球減少に関連する有害事象が認められた被験者の割合は、トルツ投与併合群で0.8%7/824例)、プラセボ投与群で0.7%3/402例)でした。トルツQ4W投与群での割合は1.2%5/416例)でした。


<白血球減少>

白血球減少症及び白血球数減少の発現割合は、トルツ投与併合群でそれぞれ0.7%6/824例)及び0%0/824例)であり、プラセボ投与群で0.5%2/402例)及び0.2%1/402例)でした。トルツQ4W投与群での白血球減少症の発現割合は1.0%4/416例)でした。

<好中球減少>

好中球減少症及び好中球数減少の発現割合は、トルツ投与併合群でそれぞれ0.5%4/824例)及び0%0/824例)であり、プラセボ投与群では、それぞれ0%0/402例)及び0.2%1/402例)でした。トルツQ4W投与群での好中球減少症の発現割合は0.7%3/416例)でした3)

また、臨床検査値のデータを解析した結果、Grade2以上の好中球減少が認められた被験者の割合は、トルツ投与併合群で1.8%15/819例)であり、プラセボ投与群の1.3%5/400例)と比較して高くなりました。Grade3以上の好中球減少が認められた被験者の割合は、トルツ投与併合群で1例、プラセボ投与群では認められませんでした2)

<リンパ球減少>

リンパ球減少症の発現割合は、トルツ投与併合群で0.2%2/824例)であり、いずれもトルツQ4W投与群の被験者でした。

<血小板減少>

血小板減少症の発現割合は、プラセボ投与群で0.2%1/402例)でした。


【乾癬患者を対象とした71の臨床試験における発現状況】4)

乾癬患者を対象とした7件の臨床試験の全投与期間1において、1件以上の血球減少に関連する有害事象が認められた被験者の割合は1.1%46/4204例)でした。血球減少に関連する重篤な有害事象は認められませんでした。試験中止に至った有害事象は、好中球減少症が0.05%2/4204例)、血小板減少症が0.02%3/4204例)でした。


<白血球減少>

白血球減少症及び白血球数減少の発現割合は、それぞれ0.4%15/4204例)及び0.05%2/4204例)でした。

<好中球減少>

好中球減少症及び好中球数減少の発現割合は、それぞれ0.5%21/4204例)及び0.1%6/4204例)でした。

また、臨床検査値のデータを解析した結果、Grade2以上の好中球減少が認められた被験者の割合は3.2%133/4204例)、Grade3以上の好中球減少が認められた被験者の割合は0.2%9/4204例)でした2)

<リンパ球減少>

リンパ球減少症の発現割合は、0.1%6/4204例)でした。

<血小板減少>

血小板減少症及び血小板数減少の発現割合は、それぞれ0.2%10/4204例)及び0.05%2/4204例)でした。


1RHAGRHAJRHATRHAZUNCOVER-1)、RHBAUNCOVER-2)、RHBCUNCOVER-3)及びRHBLUNCOVER-A)試験

(解析時点で試験完了していたRHAG試験を除き、継続中だった試験のデータカットオフ日はRHBA試験が2014101日、その他の試験は2014915日)


IXORA-P試験における発現状況】

乾癬患者を対象とした第III相臨床試験(IXORA-P)の二重盲検投与期間(52週まで)において、1件以上の血球減少に関連する有害事象の発現割合は以下のとおりで、投与群間で差は認められませんでした。また、トルツQ4W投与群及びトルツQ2W投与群において、血球減少に関連する重篤な有害事象及び試験中止に至った有害事象は認められませんでした5)


<血球減少に関連する有害事象>

血球減少に関連する有害事象の発現割合は、トルツQ4W投与群で1.3%4/310例)、トルツQ2W投与群で0.5%3/609例)でした。

<白血球減少>

トルツQ4W投与群、トルツQ2W投与群のいずれにおいても認められませんでした。

<好中球減少>

トルツQ4W投与群で0.6%2/310例)、トルツQ2W投与群で0.2%1/609例)でした。

<リンパ球減少>

トルツQ4W投与群、トルツQ2W投与群のいずれにおいても認められませんでした。

<血小板減少>

トルツQ4W投与群で0.6%2/310例)、トルツQ2W投与群で0.5%3/609例)でした。


SPIRIT-P1試験における発現状況】

関節症性乾癬患者を対象とした第III相臨床試験(SPIRIT-P1)の二重盲検投与期間(24週まで)において、血球減少に関連する有害事象の発現割合は、トルツQ4W投与群及びトルツQ2W投与群で、それぞれ0.9%1/107例)及び3.9%4/102例)であり、プラセボ投与群で5.7%6/106例)でした。各トルツ投与群とプラセボ投与群間に統計学的に有意な差は認められませんでした。また、血球減少に関連する重篤な有害事象及び試験中止に至った有害事象は認められませんでした6)


また、継続投与期間(2452週)において、血球減少に関連する有害事象の発現割合は以下のとおりで、投与群間で差は認められませんでした7)


<血球減少に関連する有害事象>

血球減少に関連する有害事象の発現割合は、トルツQ4W継続(二重盲検投与期間、継続投与期間ともにQ4W)投与群で3.1%3/97例)、トルツQ2W継続(二重盲検投与期間、継続投与期間ともにQ2W)投与群で1.0%1/96例)でした。

また、血球減少に関連する重篤な有害事象は認められませんでした。試験中止に至った有害事象は、中等度の白血球減少症を認めた1例で、プラセボ/トルツQ4W切り替え(二重盲検投与期間にプラセボ、継続投与期間にトルツのQ4Wを投与)投与群に認められました(2.2%1/45例])。本被験者の白血球数の減少は一過性で、白血球数は0週時で4.86 GI/L36週時で1.79 GI/L(この時点で投与中止)、44週時に3.00 GI/L、さらにその約1ヵ月後の測定時(後観察期間)で3.34 GI/Lとなりました7)

<白血球減少>

白血球減少症は、トルツQ4W継続投与群、トルツQ2W継続投与群のいずれにおいても認められませんでした。

<好中球減少>

好中球減少の発現割合は、トルツQ4W継続投与群で1.0%1/97例)、トルツQ2W継続投与群で0%0/96例)でした。


強直性脊椎炎患者における発現状況

【盲検投与期間(COAST-VCOAST-W)】

<血球減少に関連する有害事項>8)

強直性脊椎炎患者を対象とした第III相臨床試験(COAST-VCOAST-W)の盲検投与期間(16週間)の併合解析において、全トルツ群の3例(0.8%)とプラセボ群の1例(0.5%)に1件以上の好中球減少症又は白血球減少症が発現しました。

・トルツQ2W投与群:2例(1.1%

・トルツQ4W投与群:1例(0.5%

・プラセボ群:1例(0.5%

トルツQ2W投与群の2例が好中球減少症を発現し、そのうち1例は白血球減少症も発現しました。

トルツ群とプラセボ群の間に、血球減少に関連する有害事象の発現割合について違いは認められませんでした。

血球減少に関連する重篤な有害事象及び試験中止に至った有害事象の発現は認められませんでした。

<好中球減少>9)

COAST-VCOAST-Wの盲検投与期間(16週間)の併合解析において、CTCAEのより高いGradeにカテゴリーが変化した被験者(好中球減少症の悪化)は、以下のとおりでした。

・全トルツ群:36例(9.7%

トルツQ2W投与群:19例(10.6%

トルツQ4W投与群:17例(8.8%

・プラセボ群:3例(1.6%

Grade3に悪化した被験者はいませんでした。

・全トルツ群の1例(0.3%)が、Grade4に悪化しました2


2:この被験者はトルツ80 mgQ4W群で、ベースライン時の値は基準値下限以上であり、急性前骨髄球性白血病を発現した被験者です。


【全トルツ3併合解析】

<血球減少に関連する有害事項>10)

強直性脊椎炎患者を対象とした第III相臨床試験の全トルツ併合解析において、7例(1.1%)に好中球減少症又は白血球減少症が発現しました。

血球減少に関連する重篤な有害事象及び試験中止に至った有害事象の発現は認められませんでした。

<好中球減少>11)

強直性脊椎炎患者を対象とした第III相臨床試験の全トルツ併合解析において、トルツを投与された82例(12.9%)で、CTCAEのより高いGradeにカテゴリーが変化した被験者(好中球減少症の悪化)は以下のとおりでした。

Grade3に悪化した被験者はいませんでした。

1例(0.2%)がベースライン値の基準値下限以上からGrade4に悪化しました4


3COAST-V試験及びCOAST-W試験から得られるトルツのすべてのデータ、並びにRHBY試験の非盲検投与期間から得られるトルツのデータが含まれます。


4:この被験者はトルツQ4W投与群で、ベースライン時の値は基準値下限以上であり、急性前骨髄球性白血病を発現した被験者です。



[引用元]

  1. トルツ(尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症)申請資料概要CTD2.7.4.5.11.2.2.1(承認時評価資料)

  2. トルツ(尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症)申請資料概要CTD2.7.4.5.11.2.3.8(承認時評価資料)

  3. トルツ(尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症)申請資料概要CTD2.7.4.5.11.2.2.3(承認時評価資料)

  4. トルツ(尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症)申請資料概要CTD2.7.4.5.11.2.2.4(承認時評価資料)

  5. 社内資料

  6. トルツ(尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症)申請資料概要CTD2.7.6.12.1.5.5.2(承認時評価資料)

  7. 社内資料

  8. トルツ(強直性脊椎炎)申請資料概要CTD2.7.4.2.7.2.2.4.1(承認時評価資料)

  9. トルツ(強直性脊椎炎)申請資料概要CTD2.7.4.3.1.1(承認時評価資料)

  10. トルツ(強直性脊椎炎)申請資料概要CTD2.7.4.2.7.2.2.4.2(承認時評価資料)

  11. トルツ(強直性脊椎炎)申請資料概要CTD2.7.4.3.1.2(承認時評価資料)



[略語]

Q4W = 4週間隔

Q2W = 2週間隔


最終更新日: 2022年9月15日


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