エビスタ ® (ラロキシフェン塩酸塩)
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エビスタ(ラロキシフェン)の作用機序は?
エビスタはエストロゲンとは異なる化学構造をもち、エストロゲン受容体(ER)との結合を介して様々な作用を発現するものの、組織選択的にエストロゲン作用を発揮したり、発揮しなかったりする薬剤です。
[解説]
エビスタはSERMという薬に分類されます。SERMとは選択的エストロゲン受容体モジュレーター(Selective Estrogen Receptor Modulator)の略です。エストロゲンとは異なる化学構造をもち、エストロゲン受容体(ER)との結合を介して様々な作用を発現するものの、組織選択的にエストロゲン作用を発揮したり、発揮しなかったりする薬剤です。(たとえば、骨に対しては骨吸収を抑制するというエストロゲン様の作用を発揮しますが、乳房や子宮に対してはエストロゲン様の刺激作用は発揮しません)1),2)。
エストロゲン受容体は身体の様々な組織に存在しますが、エストロゲン受容体と結合する遺伝子の発現の促進や抑制に関与する因子は組織によって異なることが報告されています。また、ラロキシフェン(エビスタ)がエストロゲン受容体に結合すると、エストロゲン受容体の一部に構造変化が生じます。この構造変化によって、遺伝子の発現の促進や抑制に関与する因子とラロキシフェンによって構造変化を起こしたエストロゲン受容体との結合に変化が生じ、その結果、組織によって作用を発揮したり、発揮しなかったりするという違いが生じると考えられます1)2)。しかし、まだ詳細は不明な点が多くあります。
最終更新日: October 2021
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