サイラムザ ® (ラムシルマブ(遺伝子組換え))
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サイラムザ(ラムシルマブ)治療中に認められる主な有害事象は?
臨床試験で認められた主な有害事象は以下のとおりです。
[解説]
臨床試験で認められた主な有害事象は以下のとおりです1)。
ラムシルマブの主な有害事象については、電子添文を参照してください1)。
治癒切除不能な進行・再発の胃癌:
<単独投与での成績>
胃癌患者を対象としたラムシルマブ(本剤)単独投与による外国第III相無作為化比較試験において、本剤が投与された236例中に発現した主な有害事象は、腹痛(28.8%)、高血圧(16.1%)、下痢(14.4%)等でした。(承認時)
<パクリタキセル併用投与での成績>
胃癌患者を対象とした本剤とパクリタキセルの併用投与による国際共同第III相無作為化比較試験において、本剤が投与された327例(日本人症例68例を含む)中に発現した主な有害事象は、疲労/無力症(56.9%)、好中球減少症(54.4%)、白血球減少症(33.9%)、下痢(32.4%)、鼻出血(30.6%)等でした。(承認時)
治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌:
<FOLFIRI*併用投与での成績>
結腸・直腸癌患者を対象とした本剤とFOLFIRI併用による国際共同第III相無作為化比較試験において、本剤が投与された529例(日本人症例74例を含む)中に発現した主な有害事象は、好中球減少症(58.8%)、鼻出血(33.5%)、口内炎(30.8%)、血小板減少症(28.4%)、高血圧(26.1%)等でした。(承認時)
*イリノテカン、ホリナート/レボホリナート及び5-フルオロウラシル(5-FU)による併用療法
切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌:
<ドセタキセル併用投与での成績>
化学療法既治療の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌を対象とした本剤とドセタキセルの併用投与による国内第II相無作為化比較試験において、本剤が投与された94例中に発現した主な有害事象は、好中球減少症(95.7%)、口内炎(54.3%)、鼻出血(47.9%)、末梢性浮腫(36.2%)、発熱性好中球減少症(34.0%)等でした。(承認時)
<エルロチニブ塩酸塩又はゲフィチニブ併用投与での成績>
EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌を対象とした本剤とエルロチニブの併用投与による国際共同第Ib/III相試験(第III相パート)において、本剤とエルロチニブが併用投与された221例(日本人症例105例を含む)中に発現した主な有害事象は、感染症(80.5%)、下痢(70.1%)、高血圧(45.2%)、口内炎(41.6%)、蛋白尿(34.4%)等でした。また、本剤とゲフィチニブを併用投与した非盲検非対照試験(パートC)において、本剤とゲフィチニブが併用投与された82例(日本人症例68例を含む)中に発現した主な有害事象は、感染症(67.1%)、下痢(62.2%)、高血圧(45.1%)、口内炎(42.7%)、蛋白尿(40.2%)等でした。(承認時)
がん化学療法後に増悪した血清AFP値が400 ng/mL以上の切除不能な肝細胞癌:
<単独投与での成績>
肝細胞癌患者を対象とした本剤単独投与による国際共同第III相無作為化比較試験において、本剤が投与された197例(日本人症例41例を含む)中に発現した主な有害事象は、末梢性浮腫(25.4%)、高血圧(24.9%)、蛋白尿(20.3%)、血小板減少症(14.7%)、頭痛(14.2%)等でした。(承認時)
また、重大な副作用としては、下記の事象があります1)。
・動脈血栓塞栓症:心筋梗塞、脳血管障害等
・静脈血栓塞栓症:肺塞栓症等
・Infusion reaction:アナフィラキシー、悪寒、潮紅、低血圧、呼吸困難、気管支痙攣等
・消化管穿孔
・出血:消化管出血、肺出血等
・好中球減少症、白血球減少症、発熱性好中球減少症
・うっ血性心不全
・創傷治癒障害
・瘻孔
・可逆性後白質脳症症候群
・ネフローゼ症候群、蛋白尿
・間質性肺疾患
・肝不全、肝障害:肝不全、AST、ALT等の上昇を伴う肝障害、肝性脳症
・感染症:肺炎、尿路感染、肺血症
・血栓性微小血管症
・動脈解離
参考:
「有害事象」は試験期間中に生じたすべての好ましくない又は意図しない疾病・徴候を意味し、かぜや外傷なども含みます。有害事象のうち治験薬との因果関係が否定できないものが「副作用」と定義されます。
[引用元]
最終更新日: February 2024
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