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オルミエント ® (バリシチニブ)
以下は適正使用情報として、本邦における承認事項(用法・用量、適応、剤形など)以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤の使用に際しては、最新の添付文書をご確認ください。
解説
<効能共通>
バリシチニブの投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無を確認してください1。B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者においては、肝機能検査値やHBV DNAのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意し、HBV DNAが検出された場合は肝臓専門医に相談してください1。
<関節リウマチ>
活動性B型肝炎あるいはC型肝炎の患者は臨床試験では除外されました1, 2が、第Ⅲ相試験のバリシチニブ投与中にHBV DNAが16例に検出されました2。臨床的に明らかなB型肝炎の再活性化を呈した症例はありませんでした。
ただし、bDMARDを投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)において、B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されています1。
B型肝炎ウイルス感染者(キャリア及び既往感染者)に対しては、日本リウマチ学会による「B型肝炎ウイルス感染リウマチ性疾患患者への免疫抑制療法に関する提言」3及び日本肝臓学会「B型肝炎治療ガイドライン」4を参考に対処し、C型肝炎ウイルス感染者に対しては、bDMARD開始前に感染の有無に関して検索を行い、陽性者においては慎重な経過観察を行なうことが望ましい、とされています5。
<アトピー性皮膚炎>
活動性/慢性感染を認めるB型肝炎あるいはC型肝炎の患者は臨床試験では除外されました1, 2が、アトピー性皮膚炎患者を対象としたJAHG、JAHL、JAHM、JAIY 試験の16週間のプラセボ対照投与期間のデータを併合した解析セット(16 week placebo-controlled period)【データカットオフ日:2019年7月2日】のバリシチニブ投与中にHBV DNAが1例に検出されました2。しかし、臨床的に明らかなB型肝炎ウイルスの再活性化は認められませんでした。
B型肝炎ウイルス感染者(キャリア及び既往感染者)に対しては、日本肝臓学会「B型肝炎治療ガイドライン」4を参考に対処してください。
[参考資料]
オルミエント錠 添付文書
オルミエント錠 承認時評価資料
日本リウマチ学会 B型肝炎ウイルス感染リウマチ性疾患患者への免疫抑制療法に関する提言(第4版改訂版)
日本肝臓学会「B型肝炎治療ガイドライン」(第3.3版)
関節リウマチ(RA)に対するTNF阻害薬使用の手引き(2020年2月1日改訂版)
[略語]
bDMARD=生物学的疾患修飾性抗リウマチ薬
DNA = デオキシリボ核酸
HBV=B型肝炎ウイルス
◆Lillymedical.jp◆
最終更新日: 2021 M02 18
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