ストラテラ ® (アトモキセチン塩酸塩)
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ストラテラ(アトモキセチン)の漸増方法の設定根拠は?
国内評価試験の結果より、18歳未満の患者に対する標準的な漸増間隔は1週間とし、18歳以上の患者に対する漸増間隔は「1日80 mgまでの増量は1週間以上、その後の増量は2週間以上の間隔をあけて行う」と設定しました。
[解説]
<小児期注意欠陥・多動性障害(ADHD)>
国内の探索試験(初期第II相試験:LYBD)では2週間隔、用量反応試験(第II及びIII相プラセボ対照二重盲検比較試験:LYBC)では1週間隔で増量しましたが、いずれの試験においても増量に伴うと考えられる特定の有害事象は認められませんでした。その後実施した長期継続試験(LYDA)では、初期用量0.5 mg/kg/日から開始し、1~3週間で適宜増減する方法をとりましたが、特に問題はみられませんでした1)。
以上より、維持用量の調整に際しては各用量での増量間隔を1週間以上とすることが妥当であると考え、18歳未満の患者に対する標準的な漸増間隔は1週間としました1)。
<成人期ADHD>
漸増間隔の異なる3試験(国内第II相試験:LYED、1週間隔で80 mg/日まで漸増;第III相プラセボ対照二重盲検比較試験:LYEE、2週間隔で80 mg/日まで漸増;海外第II相試験:LYEH、1週間隔で80 mg/日まで漸増)における有害事象の発現を比較した結果、開始用量40 mg/日から80 mg/日までの増量間隔を1週間とした場合の増量時の有害事象の発現率は、2週間隔とした場合と比較して、高い傾向が示されましたが、多くの患者が80 mg/日への増量後も投与継続が可能であり一定の忍容性が認められました2)。
以上より、18歳以上の患者に対する漸増間隔は「1日80 mgまでの増量は1週間以上、その後の増量は2週間以上の間隔をあけて行う」と設定しました2)。
[引用元]
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ストラテラ(小児期ADHD)申請資料概要CTD1.8.3.2(承認時評価資料)
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ストラテラ 審査報告書(成人期ADHD)
最終更新日: 2022年8月
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