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ジプレキサ ® (オランザピン)
以下の情報はご要望にお答えするためのものであり、本邦における承認事項(用法・用量、適応、剤形など)以外の情報が含まれる可能性がありますのでご注意ください。薬剤の使用に際しては、最新の添付文書をご確認ください。
ジプレキサは、他の制吐剤との併用において、通常、成人にはオランザピンとして5 mgを1日1回経口投与します。なお、患者の状態により適宜増量しますが、1日量は10 mgを超えないようお願いいたします。また、用法・用量については、以下の通り注意をお願いいたします1)。
ジプレキサは、原則としてコルチコステロイド、5-HT3受容体拮抗薬、NK1受容体拮抗薬等と併用して使用する。なお、併用するコルチコステロイド、5-HT3受容体拮抗薬、NK1受容体拮抗薬等の用法・用量については、各々の薬剤の添付文書等、最新の情報を参考にすること。
原則として抗悪性腫瘍剤の投与前にジプレキサを投与し、がん化学療法の各サイクルにおける本剤の投与期間は6日間までを目安とすること。
[投与量]
ジプレキサ用量に関しては、海外では1日1回5 mg又は10 mgを使用した際の有効性、安全性が示されています。
一方、国内では、標準的な制吐療法とジプレキサ 5 mg又は10 mgを併用した無作為化比較試験において、有効性は5 mg群と10 mg群で同等でしたが、安全性を考慮して5 mgが推奨用量であるとの報告があります2)。
加えて、いくつかの国内臨床試験3),4)で1日1回5 mgの有効性、安全性が検証されています。
そのため、至適用量は1日1回ジプレキサ 5 mg経口投与とし、症状により用量を適宜増量してください。
なお、1日10 mgを超える用量における有効性、安全性は、国内外の臨床試験で報告がないこと、海外の第Ⅰ相試験で1日10 mgを超えて投与された群でGrade 3の有害事象(意識レベルの低下、倦怠感)が認められたことから、ジプレキサ用量の上限を1日10 mgを超えないようにしてください。
[投与スケジュール]
海外のNCCNガイドライン5)及びMASCC/ESMOガイドライン6)では、ジプレキサは化学療法施行前に投与することとされていること、国内臨床試験3)では、化学療法前日から5日目まで投与された際の有効性、安全性が示されています。これらの情報より、抗悪性腫瘍剤の投与前にジプレキサを投与し、がん化学療法の各サイクルにおけるジプレキサの投与期間は6日間を目安としてください。
[投与タイミング]
原則として抗悪性腫瘍剤の投与前にジプレキサを投与してください1)。投与タイミングについて明確な規定はありませんが、公知申請の該当性に係る報告書7)で検討された試験のうち、ジプレキサの具体的な服用時間が報告されているのは、化学療法の朝8)、化学療法の前日の就寝時4)、化学療法Day1の夕食後2)があります。
[参考資料]
1) ジプレキサ 添付文書
2) Yanai T et al. International Journal of Clinical Oncology 2018; 23(2):382-388
3) Mizukami N et al. Journal of Pain and Symptom Management 2014; 47(3):542-550
4) Abe M et al. Supportive Care in Cancer 2016; 24(2):675-682
5) National Comprehensive Cancer Network. NCCN Guidelines
6) Multinational Association of Supportive Care in Cancer. MASCC/ESMO 制吐療法ガイドライン2016
7) ジプレキサ 医療上必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書
8) Wang X et al. Cell Biochem Biophys. 2015; 72(2):471-473
最終更新日: 2019 M08 27
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