サイラムザ ® (ラムシルマブ(遺伝子組換え))
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サイラムザ(ラムシルマブ)の肝細胞癌の臨床試験(REACH-2試験)における脈管侵襲や肝外転移のある症例に対する有効性は?
REACH-2試験における部分集団解析及びREACH試験とREACH-2試験の統合解析における部分集団解析を総合すると、脈管侵襲の有無及び肝外転移の有無に関わらず、全集団でみられた全生存期間(OS)及び無増悪生存期間(PFS)の延長が一貫していました。
[解説]
REACH-2試験における部分集団解析及びREACH試験とREACH-2試験の統合解析※における部分集団解析を総合すると、脈管侵襲の有無及び肝外転移の有無に関わらず、全集団でみられた全生存期間(OS)及び無増悪生存期間(PFS)の延長が一貫していました1)。
REACH-2試験における部分集団解析の結果:
・OSでは、事前に規定した部分集団のうち女性以外のすべての部分集団解析でラムシルマブ(RAM)のプラセボに対するハザード比(HR)の点推定値は1未満でした1)。
・PFSでは、女性を含む事前に規定したすべての部分集団解析でHRの点推定値が1未満でした1)。
脈管侵襲の有無、肝外転移の有無に関する部分集団解析のHR及び95%CIは以下のとおりでした1)。
<OS>
脈管侵襲:有0.971(0.614-1.534)、無0.604(0.420-0.871)
肝外転移:有0.702(0.505-0.976)、無0.844(0.483-1.475)
<PFS>
脈管侵襲:有0.383(0.234-0.625)、無0.480(0.343-0.672)
肝外転移:有0.464(0.336-0.642)、無0.461(0.276-0.768)
REACH試験とREACH-2試験の統合解析※における部分集団解析の結果:
脈管侵襲の有無、肝外転移の有無に関する部分集団解析のHR及び95%CIは以下のとおりでした1)。
<OS>
脈管侵襲:有0.727(0.529-1.000)、無0.639(0.498-0.820)
肝外転移:有0.677(0.539-0.851)、無0.699(0.477-1.025)
※REACH試験とREACH-2試験におけるAFP≧400の症例を併せた542例(RAM群316例、プラセボ群226例)を対象とした統合解析
[臨床試験名]
REACH-2試験:第III相無作為化比較試験(国際共同試験)
ソラフェニブに不耐容、又はソラフェニブによる治療中もしくは治療後に増悪した切除不能な肝細胞癌患者のうち、ベースライン時の血清AFP値が400 ng/mL以上の患者を対象に、二次治療としてbest supportive care(BSC)の併用下で、RAMとプラセボを比較する多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験
REACH試験:第III相無作為化比較試験(国際共同試験)
ソラフェニブに不耐容、又はソラフェニブによる治療中もしくは治療後に増悪した切除不能な肝細胞癌患者を対象に、二次治療としてbest supportive care(BSC)の併用下で、RAMとプラセボを比較する多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験(本試験は国内承認対象外の患者を含む:本剤の効能又は効果は「がん化学療法後に増悪した血清AFP値が400 ng/mL以上の切除不能な肝細胞癌」)
[引用元]
Zhu, A. X., Kang, Y. K., Yen, C. J., et al.: Ramucirumab after sorafenib in patients with advanced hepatocellular carcinoma and increased α-fetoprotein concentrations (REACH-2): a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial. Lancet Oncol., 20(2): 282-296, 2019(ONC50253)
最終更新日: July 2022
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